EMIT-Japan WebCT レター

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WebCT活用事例 - 名古屋大学情報メディア教育センター

記念すべきWebCTレター第一号のWebCT活用事例として、名古屋大学情報メディア教育センターの山里先生と岡田先生の事例を紹介いたします。

先生方がWebCTの使い始められたのは、99年WebCT Ver.1.3の頃からと、WebCTが国内で使われ始めた頃からのユーザーということになります。それもそのはず、弊社のCEOである梶田先生の名古屋大学情報メディア教育センター時代の同僚(かつ友達)です。しかし、身内の人間だからと言って無理にWebCTを褒めちぎって頂くこともなく、長く使って頂いているが故の改善要求なども頂きました。

まず、WebCTを使われるようになって改善した点は、

  • 講義の効率が断然良くなった!
  • ディスカッションが盛んになり、学生をエンカレッジできるようになった

上記の改善点について、以下でもう少し詳しくお話します。

1つ目、講義の効率が断然よくなったという点について。

1回90分の講義でどうしても予定している内容が説明しきれない場合、通常ですと前の方から講義を始めて、時間が足りなくなった場合は残りが各自の自習となります。もしかして、学生にとってはその残った部分が一番聞きたかったかもしれないにも関わらず。。。

そこで先生方の講義では、まず最初の15分を使って、WebCTを使った小テストを実施されます。小テストは講義の内容を大まかに5つ程度に分割したものをそれぞれ1つの章として分類しておきます。そしてWebCTのテストツールにより答案が自動採点され、その結果を元に各章の平均点が瞬時に求められます。その章ごとの平均点を調べることにより、学生は当日の講義の内容のどこがよく分からないのかを把握することができます(WebCTの統計機能)。その結果を元に限られた時間内で、学生が分からない箇所、すなわち最も知りたいところを効率良く講義することが可能となります。最初の小テストで15分を使っても、ポイントを絞ることによりそれ以上の効果をあげることが可能だということです。

2つ目、ディスカッションが盛んになり、学生をエンカレッジできるようになったという点について。

従来の講義では、ディスカッションの場は、講義中だけに限られていました。熱心な学生は講義の後、先生に質問に行くことがありますが、これも1対1です。 しかし、WebCTのディスカッションツールを用いることにより、先生と学生達または学生同士の間で、時間と場所を気にすることなく、いつでもディスカッションが可能となります。これにより学生は発言そのものに対する抵抗がなくなり、先生はWebCTボードを介してどんどん質問してくる学生をディスカッションの中でエンカレッジすることが可能になります。また、学生同士のディスカッションでは、学生が先生となり、教えたり教えられたり、これが自宅や下宿にいる学生同士で可能となります。このようにWebCTのディスカッションツールを用いることにより、講義の時間外でのインタラクティブな予習や復習が可能となります。これは個人レベルで自宅や下宿にADSLや光ファイバーを通すのが当たり前になってきた時代ならではの特徴的な学習方法ですね。

さて、いいことばかりを書いてきましたが、当然のことながら改善要求、苦労された話もあります。 やはり

  • 最初はコンテンツの作成に時間がかかった
  • また仮にコンテンツがあるとしても、それをどう使うかを考えないといけない

と言った、ご苦労もあったようです。講義の前日にコンテンツを作成されたこともしばしばあったとか。。 ただ、これについては、コンテンツを作る前に、しっかりと使い方をイメージしておくことが大事。使える機能、使いたい機能から使っていくという工夫により、徐々にWebCTに慣れていけばよいと先生はおっしゃいます。

また、岡田先生からは管理者の立場から、コース登録の方法についていくつかの改善要求を頂きました。これらの改善要求に対しては、現状のWebCTの範囲内で対処する場合、またはエミットジャパンでプラグインを作成して対処する場合、WebCTの機能そのものに対する改善要求を出すなど、様々な対処方法を検討し、対処方法をTipsなどで公開することにより、全てのユーザーの皆様の利便性向上につなげたいと考えております。

そして、最後に山里先生には今後のe-learningのビジョンについて大いに語って頂きました。この内容に限っては、特にWebCTの機能にこだわってはいません。 先生のビジョンとして、今後は学生個人のテーラーメイドの教育に変わっていく、これが必要だとおっしゃいます。高校を卒業した18歳の学生だけを対象にした大学教育は成り立たない。企業で働くバリバリの現役エンジニア、定年を迎え引退された方、主婦・主夫の方など、色々なレベルの方が、様々な目的を持ってそれぞれの興味の対象を学びたい!と思った場合、それぞれの学習したいことを最適な方法で提供できるような大学でなくてはいけない。現状の大学で教えているような基礎教育は非常に大事で不可欠なものではあるが、ドッグイヤーで技術が進化している昨今において、基礎だけ教えていたのではダメだ。社会人、技術者が入ってきて学べるようなパーソナライズが必要になる。そのようなツールとして将来的にWebCTは有効だと考えている。つまり、WebCTを用いることによって、どの人がどの教材を、どれだけやれば、その人が目的としているゴールにたどり着けるのかを、システムが自動でアジャストし、提供してくれるようになればよい。現状は1つの講義をどのように学ぶかという点にだけに重点が置かれているが、これから個々のゴールに必要な知識をシステムが自動で提供できるようになればよい。これは技術的にはできそうな気がしている。

いかがでしたでしょうか? 今回の紹介でWebCTを活用しきれていない先生方の一助となり、それによって学生がやる気をもち、日本の高等教育の質が少しでも向上すれば非常に喜ばしいことです。

最後になりましたが、大変お忙しい中インタビューのお時間を取って頂きました山里先生と岡田先生にこの場を借りて深くお礼申し上げます。

エミットジャパン 小村

(2004年 6月)