EMIT-Japan WebCT レター

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【CIO's Metric】大学における情報基盤エグゼクティブのための座標軸

No.3 「サステイナブルな情報基盤整備のために(その1)」
昨今の情報技術の進歩のスピードはとにかく早いですね.10年後はどうなっ ているのでしょうか? 相当変わっていることは間違いないでしょう:-) また,昨今の予算削減のあおりを受け,教育研究活動に付随する業務の効率化 を挙げるために,今まで以上に情報技術が使われるようになるでしょう. この予想が意味するところは,"各大学は,今まで以上の額の情報基盤投資を行わなければならない"です.

昨今の情報技術の進歩のスピードはとにかく早いですね.

10年前(つまり,1994年-1995年)を振り返ってみると私のまわりではこんなこ とが起こっていました:

  • NTT 基礎研で開設されていた What's New を見れば,現在どこで Web サイトが立ち上がっているのかすべて把握できた
  • 名古屋大学のホームページ(非公式版)がゲリラ的に立ち上がった
  • Netscape verion 1.0 が1994年末にリリースされた
  • Sun Microsystems がプログラミング言語 Java を正式発表
  • INTERNET Magazin が創刊され,日本のインターネットの接続状況がA3(?)1枚の図で表現されていた(http://internet.impress.co.jp/im/fukkoku01/)
  • Dec Alpha チップを駆使した検索エンジン Altavista の威力に感動し,研究でも Dec Alpha を駆使してがりがり計算を行わせていた(http://www.websearchworkshop.co.uk/altavista-history.htm)
  • 指導教官の先生が Linux のカーネルの追っかけをやっていたが,Sony NEWS で育った私はあくまでも FreeBSD に固執していた
  • まわりでは,DOS/V 機に Windows 3.1 を走らせるのが当たり前になる
  • それまで毎日欠かさず読んでいた fj.* などのネットニュースの購読量がだんだんと少なくなっていった...

では,10年後はどうなっているのでしょうか? 相当変わっていることは間違 いないでしょう:-)

また,昨今の予算削減のあおりを受け,教育研究活動に付随する業務の効率化を挙げるために,今まで以上に情報技術が使われるようになるでしょう.

この予想が意味するところは,

各大学は,今まで以上の額の情報基盤投資を行わなければならない

です.しかも,投資額がどんどん増えてくるため, 情報関係予算はできるだ け無駄を排し,効率的に執行するとともに,一度使い始めた情報技術はできる だけ長く使える必要があります.

そのためには,これまでの我が国の大学文化が得意とするボトムアップでの創 意形成だけでは,時間がかかりすぎますし,情報技術の専門家と非専門家の比 率を考えても,ボトムアップでの創意形成では,非専門家の意見が主となり, 適切な方向付けができない可能性があります.

となると,やはり,学内の情報技術の専門家集団を組織化し,CIO (Chief Information Officer)による強力なリーダーシップのもとに,情報戦略を立案・ 執行・評価する組織がないと,流れの速い情報技術の荒波に揉まれても前に進み続けられる組織づくりはできないのではないでしょうか?

このような「サステイナブル(持続的)な情報基盤整備」を考えていく上で,今後重要になってくると思われる,オープンソースソフトウェアの活用,大学間連携の促進,独占的企業の排除など,いくつかの事項について来月からお話ししたいと思います.

酷暑が続きますが,ご自愛くださいませ:-)

文責 梶田将司 株式会社エミットジャパン代表取締役/名古屋大学情報連携基盤センター
(2004年 8月)