EMIT-Japan WebCT レター

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【WebCT Vista事始(4)】 WebCT Vistaで実現する新たな学習スタイル グループ学習におけるWebCT Vistaの活用(1)

先月のWebCT Letterでは、WebCT Vistaの特徴的な概念の一つである「ラーニングコンテキスト」についてご紹介いたしました。今月は「WebCT Vistaで実現する新たな学習スタイル」ということでWebCT Vistaによって提供されるグループ学習の環境についてご説明します。ここに出てくるグループという言葉ですが、前回ご説明したラーニングコンテキスト階層の「グループレベル」の“グループ”とは全く異なる概念ですので混同しないようご注意ください。
(今回の記事の作成にあたっては、WebCT Vista3.0の英語版を参考にして作成しています。WebCT Vistaの機能を示す用語については、アルファベットではなく、カタカナで表記している場合があることをお断りしておきます)

グループ学習

WebCT Vistaを使ったグループ学習がどのようなものかご説明する前に、WebCT Vistaで想定しているグループ学習の概念を確認したいと思います。
WebCT Vistaが想定しているグループ学習のもっとも基本的な概念は次のようなものです。
ある特定の講義において、教員が講義に参加している学生を複数のグループに編成し、グループごとに課題を与えます。各グループのメンバーである学生同士は互いに協力し合いながら課題に取り組みます。また、提出された課題をグループ同士が互いに評価し合うこともあります。
WebCT Vistaはこの概念を基本として、教員の教授法に合わせながらグループ学習に必要な学習環境をオンライン上で実現し、学生のグループ学習を強力にサポートします。

WebCT Vistaで提供されるグループ学習支援機能

WebCT Vistaで提供されるグループ学習を支援する機能は以下のとおりです。

  • グループの作成と管理
  • グループへの自己登録機能を使った学生自身によるグループへのメンバー登録
  • 各グループ専用のディスカッショントピックの設置
  • 各グループ専用のチャットとホワイトボードのルームの設置
  • 教材やツールへのアクセスを制限する選択的公開機能のグループへの適用
  • 各グループに対する課題の出題
  • グループのメンバー間での課題の提出箱の共有
  • 各グループから提出された課題の管理と評価

これらの環境を組み合わせることによって教員の教授法に合わせたグループ学習環境を実現します。

グループ管理

グループ学習で必要となるグループの管理にはグループ管理ツールを使用します。グループ管理ツールを使用できるのはそのセクションのセクション教員の権限を持ったユーザです。グループ管理ツールでは以下の処理を行います。

  • グループの作成
  • グループの設定の編集
    グループ名の変更、グループのメンバーの追加と削除
  • グループの削除
  • グループのメンバーへのメールの送信
  • グループ活動の作成

グループの作成とメンバーの登録

グループの作成には以下のような3種類の方法が用意されています。

  • カスタムグループを作成
    グループをひとつ作成し、グループにメンバーを追加する
  • 複数のグループを作成
    グループを複数作成し、作成後メンバーを追加する または、作成時にランダムにメンバーを割り当てる
  • グループへの自己登録のあるグループを作成
    グループへの自己登録を使用して、作成後、学生が自分の参加したいグループを選択できるように設定する

WebCT Vistaで管理される標準的なグループの情報は以下のとおりです。

グループ情報 備考
グループ名 複数のグループを作成する場合は入力したグループ名に作成されるグループの数に対応した連番が付加されます。必須
グループ概要 グループの説明
メンバシップ情報 グループに所属するメンバーのユーザ情報のリスト

グループへの自己登録機能を使った学生自身によるグループへのメンバー登録

グループの作成方法に「グループへの自己登録のあるグループの作成」を選択すると、学生自身がこの機能で作成されるグループのうちから1つだけ所属グループを選択することができます。学生はオンラインコース上でグループへの自己登録を行う画面にアクセスすることができます。
グループへの自己登録を行う画面では、自己登録可能なグループの情報(グループ名、グループ概要、登録可能人数、設定によってはすでに登録されているメンバーのユーザ名)が表示されます。学生は表示されているグループの中から参加したいグループを選択し、グループへの自己登録処理を行います。

グループを設定するうえでの注意事項

※ 同一ユーザが同時に異なる複数のグループのメンバーになることが可能です。

※ ひとつのセクションにグループへの自己登録機能を複数配置することができます。

※ 学生がグループの自己登録を行う場合、選択対象のグループのうち、ただ1つのグループしか選択できません。

3つの注意事項を合わせた例: あるセクションで、グループ学習で行われる課題が2つ用意されていて、それぞれの課題に4つのグループが準備されています。学生が両方の課題に参加する必要がある場合。

グループ専用のコミュニケーションツールの設定

セクション内にグループ学習を行うためのグループが準備できたら、次にグループ学習を行うための環境を整備します。WebCT Vistaではグループでやりとりするコミュニケーションツールを簡単に配置することができます。グループ専用のコミュニケーションツールとして用意されているのは、ディスカッショントピック、チャットとホワイトボードです。これらのコミュニケーションツールの設置もグループ管理機能を用いて行われます。グループ管理機能で設定されるコミュニケーションツールスペース(ディスカッショントピック、チャットとホワイトボードのルーム)は複数のグループで共有することができません。グループのメンバーに限定されたコミュニケーションツールとして機能するわけです。複数のグループでコミュニケーションツールスペースを共有したい場合、別に登録したコミュニケーションツールにグループを公開基準として設定した選択的公開を適用することでそれを実現することができます。

教材やツールへのアクセスを制限する選択的公開機能のグループへの適用

WebCTには公開条件を設定して利用者の教材やツールへのアクセスを制限する「選択的公開」と呼ばれる機能があります。WebCT Vistaは選択的公開機能とグループ管理機能を組み合わせて使用することによって、グループ学習を行う際にグループが必要とする教材のみを閲覧できるように設定することができます。あるセクション内にグループが複数存在し、それぞれ異なった分野についてグループ学習を実施する場合、膨大な教材がWebCT上に置かれることになるので、学生にとってグループ学習に必要な教材を探すのに時間がかかってしまいます。そこで各教材にグループを条件とした選択的公開機能を適用させることによって、グループのメンバーに各々のグループ学習で必要となる教材だけを提供することができます。

選択的公開の設定例: ある日本史を学習する講義で3つのグループが日本史上の各時代についてグループ学習を実施する場合、提供される資料(教材)がすべての学生に公開されていると、学生はその中から必要な教材を選択するのに時間がかかってしまいます。

選択的公開機能とグループ管理機能を組み合わせて使用することによって、各グループに対しグループ学習で必要となる教材だけ適切に提供することができます。グループに対する選択的公開の設定例を下図に示します。赤い枠内にある「グループ学習」と「日本史について」の教材は、選択的公開を設定していないため、すべてのグループで教材として閲覧することができます。オレンジ色の枠内にある教材に「グループAからのアクセスを許可する」設定を行ったとすると、グループAにはこれらの教材が表示され、グループB,Cにはこれらの教材が表示されなくなります。枠内に入っていない聖徳太子の教材はグループ学習で使用されないので表示されません。

次回のWebCT事始でグループ学習の続きとして、グループに設定した課題の管理についてご説明します。

文責:CSK 岩澤亮祐
(2004年 11月)