EMIT-Japan WebCT レター

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WebCT Vista事始(1)「アカデミック エンタープライズシステムとは?」

先日、名古屋大学に国内初導入となり話題を呼んだWebCT Vista。この記事ではまだあまり知られていないWebCT Vistaの全貌を明らかにするべく、WebCT Vistaにさまざまな視点からメスを入れていきます。今月号は耳慣れない「アカデミックエンタープライズシステム」の謎に迫ります。

アカデミックエンタープライズシステムとは?

WebCT Vistaは、これまでコース管理システム(CMS)を使って大学の学部や学科レベルで運用されてきたオンラインコースを、大学やコンソーシアムのようなより大きい組織レベルから管理することを可能にしたアカデミックエンタープライズシステム(AES)と呼ばれるeラーニングプラットフォームです。

eラーニングを運用する組織は巨大化し、管理すべきリソース(ユーザ、コンテンツ、コース)は年々増大してゆきます。従来のCMSに見られる、サーバ→コース群というフラットな管理体系では、効率的に運用管理を行うのが難しい状況となります。WebCT Vistaはシステムの管理体系を教育機関の組織体系にフィットするように設計されました。教育機関で展開される膨大なオンラインコースを学部/学科/大学/コンソーシアムといった組織レベルにグループ化して管理することによって、管理の負担を分散し、複数組織がそれぞれのeラーニングシステムを独立させつつ統合運用することが可能になりました。

eラーニングが大学に浸透するにつれ、eラーニングシステムは止まることの許されない可用性を求められるようになりました。WebCT Vistaはこの要求に応えることのできる数少ないeラーニングシステムの一つです。

リソースの集中とローカル管理

WebCT Vistaは、「サーバ」、「ドメイン」、「インスティテューション」、「グループ」、「コース」、「セクション」という6つの階層で構成された管理構造で組織を管理するのが特長です。「インスティテューション」階層以下に、大学やコンソーシアムの組織体系を適用しユーザやコンテンツ、コースなどのリソースを管理します。

1つのサーバで複数の大学やコンソーシアムを管理、運用することができるため、「インスティテューション」に設定された組織は他の「インスティテューション」に設定された組織の影響を受けることなくコースを管理、運用することができます。例えば、「インスティテューション」独自のロゴマーク、画面構成、配色などの設定(ブランディング)やインスティテューションの学生情報システム(SIS)やポータルサイトとの統合を独自で行うことが可能です。

複数の「インスティテューション」を1つのサーバで運用したとしても、データは「インスティテューション」ごとに独立しているので、個人情報や成績データが別の「インスティテューション」に漏洩することはありません。このように、WebCT VistaはシステムによってITリソースを集中することによって投資対効果を向上させるとともにリソースの集中によって引き起こされる恐れのあるリスクをローカル管理の仕組みによって克服しました。

大学全体での教材の共有

より質の高い教育を提供するには、教材の管理が重要になります。WebCT Vistaはシステムに存在する教材を組織(ラーニングコンテキスト)レベルで共有することができます。これによって大学全体での知識の蓄積と共有化が促進され他のコースで使用された教材を自分のコースで参照することができたり、教材を別のコースで再利用したりすることが可能になり、教材の作成作業が合理的かつ容易に行われます。

コースをテンプレートとして共有するとコースの教材そのものを何も手を加えることもなく他のコースで教材として使用することができます。また、検索機能を使用しユーザが利用したい教材にすばやくアクセスし、教材を再利用することができます。

コンテンツ管理面では、教材の重複を廃し、教材製作に必要な作業を軽減することができます。 WebCT Vista内の教材の管理は、集中管理されたコンテンツ管理用のデータベース内のオリジナルファイルにリンクする方法を取っているため、最新バージョンの教材をコースの枠を越えて共有できます。オリジナルファイルの内容が更新された場合、オリジナルファイルにリンクしている教材の内容は自動的に更新されます。また、講師がコンテンツの自動更新を望まない場合には、オリジナル・コンテンツからのリンクではなく、コピーとして使用することもできます。

強化されたコース管理機能

学生個人にあった学習パスの提供

WebCT Vistaでは、強化された「選択的公開」機能によりそれぞれの学生の習熟度や学習スタイルやニーズにあわせたダイナミックな学習パスを構成することができるようになりました。これによってツールや教材ごとに、日付時間帯、学生の情報、成績などのデータで利用できる条件を設定することができるようになりました。ツールや教材の公開ルールの評価基準も無限に設定することができるようになったので、学生の進捗と習熟度に合わせたより柔軟な学習パスを学生に提供することができます。

より詳細になった学生レポーティング

WebCT Vistaの詳細な学生レポーティング(フィードバック)機能により、学習計画の改善と学生の満足度の向上に大きな貢献を得ることができます。継続的に学生の学習方法と成績データを分析し、次に打つべき方策をすばやく学生にフィードバックすることができます。講師は、テスト、クイズにおける学生個人、あるいは聴講生全体の講義の成績や、学生利用パターン等の要素をモニターして、分析することができます。

この分析により、いち早くコンテンツの内容を評価、検討し、より効果的なコンテンツを学生に提供することができます。

初心者ユーザへのサポート

WebCT Vistaは、ユーザに対してわかりやすいグラフィカルユーザインターフェース(GUI)が提供されていますので、操作方法の理解度に合わせたオンラインコースを簡単に立ち上げることができます。講師はそれぞれのコースをポイント−アンド−クリックの軽快な操作で迅速に作り上げることができるとともに、コースのテンプレートを利用することによってコース構成の作業の負担が少なくなります。講師は新しい「学生ビュー」モードで、学生ユーザとしてコースにアクセスし、すべてのコースツールを他の学生と同じように体験することができます。

WebCT Vistaを構成するエンタープライズテクノロジー

WebCT VistaはJ2EETM準拠の複数階層のアーキテクチャで構成され、BEA WebLogicTMとOracle9iTMデータベースによって構築されています。WebCT VistaのSoftware Development Kit(SDK)は、WebCT Powerlinks SDKTMと呼ばれ大学独自のニーズに合致させるためのカスタマイズや拡張の開発手段を提供します。WebCT Powerlinks SDKは主要なベンダや標準化団体との緊密な連携で開発されたEnterprise Integration Frameworkを特徴としています。

WebCT Powerlinks SDKを利用することにより、教育機関はeラーニング環境を拡張し、多様なサーバ環境、クライアント環境にある学習用アプリケーションと統合することができます。

(2004年 7月)