EMIT-Japan WebCT レター

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【WebCT Vista事始(9)】今後のWebCT Vistaの行方 {最終回}

9回にわたって掲載しましたWebCT Vista事始も今回が最終回です。今月は全貌が明らかになりつつあるWebCT Vista 4の全体像を見ていきます。

WebCT Vista:Academic Enterprise Systemのコンセプト

この連載の第1回で、WebCT VistaはAcademic Enterprise Systemと称するシステムであることをご紹介しました。そして、Academic Enterprise Systemの特徴として

  • 大学全体での教材の共有
  • リソースの集中とローカル管理
  • 大規模かつミッションクリティカルな運用での安定性

を備えたシステムであることをご紹介しました。近日リリースされるWebCT Vistaバージョン4では、上記の特徴をより明確にすることで、WebCTキャンパスエディションを含むWebCT社製品の位置づけを鮮明にしています。
WebCT Vista4のリリースに際して、WebCT社はAcademic Enterprise Systemを5つのモジュールから構成されるシステムと位置づけました。下の図がAcademic Enterprise Systemの概念図です。概念図の中央に積み重なっているCommunity Manager、Learning Object Manager、Virtual Course EnvironmentはWebCT Vistaの管理機能を提供するモジュールで、左右のPowerSight KitとPowerLinks Kitはそれぞれ外部システムとのデータの連携とレポートの出力を行うために提供されているモジュールです。 それではAcademic Enterprise Systemを構成するモジュールをひとつひとつ見ていくことにしましょう。

Academic Enterprise Systemの概念図

Virtual Course Environment

Virtual Course Environment はWebCT Vista4が多様な教育スタイルと学習ニーズをサポートするための、コース管理システムのコアとなるモジュールです。
WebCT Vista3からWebCT Vista4になり、コース管理機能はより直感的に、わかりやすいGUIに進化を遂げました。現在のWebCT Vistaユーザにもすぐに画面の変更を受け入れられるようになっています。
ここでの最も大きなトピックは実はWebCT キャンパスエディションのユーザへのインパクトでしょう。WebCT Vista4と同時期にリリースされるWebCT キャンパスエディション6は、コードベースがWebCT Vistaと共通となり、文字通り一新されます。WebCT キャンパスエディション6は、WebCT Vista4のVirtual Course Environmentモジュール単体で提供される製品という位置づけとなります。
したがって、次バージョンではWebCT VistaとWebCTキャンパスエディションでは全く同じGUIを用いてコース管理を行うことができます。もちろんデータも相互互換性があります。

  • CE製品ライン
  • WebCT Vista

WebCT Vista4のVirtual Course Environment とWebCT Vista3の機能群と比較すると以下のようになります。

Vista4(CE6) Vista3
  • Virtual Course Environment
  • ユーザ管理
  • コース以下の学習コンテキスト管理

WebCT Vista4のVirtual Course Environmentの改善点

コースの準備が簡単
GUIが改善され、WebCT Vista3と比べ、同じ作業をするために画面をクリックする回数が減りました。 コースを作成する際にそのコースで使用できるツールを予め指定することや、他のコースをコピーして新たにコースとして使用することもできるようになりました。

効率的にコースの管理
WebCT Vista4ではセクションバックアップの処理がバックグラウンドで行われるようになり、セクションをバックアップしている間に、同じブラウザで他の作業を継続しておこなうことができます。
学生の学習成果を改善
WebCT Vista4ではグレードブックの数値または計算カラムの統計情報を表示させるとともにそれぞれのカラムの統計情報についてグラフを表示できるようになりました。

Community Manager

Community ManagerはWebCT Vista3の学習コンテキスト管理の機能に相当するモジュールです。
WebCT Vista4では「学習コンテキスト管理」と呼ばれていた機能が「Administration」という名称で教育機関に属する大学、短大、学校、学部、分野などの学習コンテキストと呼ばれるコミュニティを管理します。これらのコミュニティに専用の領域を提供し、独立したeラーニング環境を自由に構築することができるのは従来の学習コンテキスト管理と同様です。WebCT Vista4のCommunity Manager とWebCT Vista3の機能群と比較すると以下のようになります。

Vista4(CE6) Vista3
  • Virtual Course Environment
  • 従来のインスティテューション、グループの間に「ディビジョン」というあたらしい学習コンテキストが追加されました。
  • グループ以上の学習コンテキスト管理

WebCT Vista3からWebCT Vista4へのバージョンでの学習コンテキスト管理の改善点

GUIの改善
WebCT Vista3のMy WebCTでは、コース一覧にユーザがアクセス可能な学習コンテキストがすべて表示されアクセスがしにくいものでした。WebCT Vista4では管理者の役割を持ったユーザにはMy WebCTに「Administration」タブが表示され、これをクリックすることで管理者がコミュニティ管理の画面に簡単にアクセスできるようになりました。「コース一覧」に表示されるのは、アクセス可能なセクションの一覧だけとなり、実際の利用に即したGUIとなりました。

自己登録学生のためのコースプレビュー機能
これまで、セクションに登録されていない学生はセクション内のファイルを閲覧することができませんでしたが、エントリーページのコース一覧にCourse Preview Pageが追加され、セクションに未登録の学生がセクションの中のファイルを閲覧することが可能になりました。例えば、セクションデザイナがCourse Preview Pageにシラバスツール指定すると、コースに未登録の学生がコース一覧でセクションを選択するとCourse Preview Pageが以下のように表示されます。

Learning Object Manager

WebCT Vista3で「ファイル管理」「テンプレート管理」として提供されていた機能は、のLearning Object Managerモジュールに統合され、「Content Manager」という機能に一元化されました。
Vista4になって、ファイルやテンプレートの管理はその役割によって明確に分割されました。
「My Files」タブでは、個人で管理する完全にプライベートなファイルだけを管理します。
「Repository」タブでは、セクションでコンテンツとして利用するための公開を前提としたファイルを管理します。 「Template Manager」タブでは、従来のテンプレート管理と同様の機能を提供します。
「System Files」タブは、各ラーニングコンテキストのブランディングに用いるファイル(エントリページに貼るロゴの画像など)を管理します。
以上の4タイプに管理対象は分かれましたが、相互にコピーや移動が簡単にできるので、操作性の上でも大変向上しています。これまでファイルやテンプレート管理を使う場合、一度学習コンテキストに入る必要がありましたが、WebCT Vista4ではMy WebCTにContent Managerタブが用意されMy WebCTから直接アクセスすることができます。

WebCT Vista4のファイル管理の改善点

ユーザに割り当てられている領域の使用状況をSpace Usageと呼ばれるインジケータで確認することができます。

PowerLinks Kit for software development

PowerLinks Kit for software developmentは従来より提供されているシステム連携のためのSDKです。PowerLinks KitはWebCT Vista3まではWebCT Vista PowerLinks SDKと呼ばれていました。WebCT Vista PowerLinksの詳細についてはWebCT Letter 2005年1月号の【WebCT Vista事始(4)】 お客様のニーズや環境に合わせたカスタマイズを可能にするWebCT Vista PowerLinks SDKをご覧ください。

PowerSight Kit for reporting

WebCT Vista PowerSight Kit for reportingは、WebCT Vistaの利用状況を示す情報や各学生の学習に関連するデータを収集するためのテーブルを用意しています。このテーブルに含まれる情報はSQLを使って問い合わせができるようになっており、管理者はこれらのデータを収集し、教材の質の評価、eラーニングの有効性の研究など、教育機関全体の目的に応じた分析を効率的に行うことが可能です。
PowerSight Kit を使って教育機関は以下のことができます。

eラーニング環境での学生の活動状況を示すデータにアクセスすることができます。

教育機関は、eラーニングで学生によって行われた多くの学習活動をイベントレベルで追跡することによってそれぞれの学生の学習方法と理解度を見ることができます。

システムの利用状況を分析することができます。

教育機関はWebCTによって収集されたすべての学習に関連するデータに簡単にアクセスすることができると同時に、これらのデータをあらゆる手法で分析するためにレポーティングパッケージにエクスポートすることができます。

管理に必要な作業を軽減することができます。

スタッフはさまざまな手法で生成されたレポートに簡単にアクセスでき、さらにわかりやすい文書を生成するレポーティングインターフェースを持つPowerSight Kitを使ってレポートをカスタマイズすることができます。

まとめ

これまで9回にわたってWebCT Vistaの特徴や機能をご紹介してきました。日本語対応のWebCT Vistaが日本国内で販売開始されて半年を過ぎ、WebCT Vistaを採用いただく大学や学校も増えつつあります。この記事は今回をもって一旦終了とさせていただきますが、最後は文字通り機能が一新されたWebCT Vistaとキャンパスエディションをご紹介しました。WebCTの製品は大学に不可欠なシステムとなるべくより先進的な機能をより使いやすくご提供するため、改良が続けられます。今後もまた違った形で、WebCTの先進的な製品群をご紹介できればと考えています。

文責:CSK 岩澤亮祐
(2005年 6月)